ま行

【ま行】→曼荼羅(まんだら)~問法(もんぽう)

曼荼羅(まんだら)
サンスクリット語のマンダラ(maṇḍala)を音訳したもの。曼陀羅とも記す。仏教(特に密教)において仏の本質である宇宙の真理を表す図画。如来や菩薩などを体系的に配列して象徴的に描いたもの。
両界曼荼羅(金剛界曼荼羅・胎蔵界曼荼羅)・四種曼荼羅(大曼荼羅・三昧耶(さんまや)曼荼羅・法曼荼羅・羯磨(かつま)曼荼羅)など。
マントラ
サンスクリット語で「文字」「言葉」を意味し、漢訳では真言と訳される。大乗仏教(特に密教)で、仏を讃える讃歌や祭祀に用いる短い呪文を指す。
巫女(みこ)
本来は占いや祈祷、神楽(かぐら)の舞、口寄せや神降し(かみおろし)による託宣をする役割であったが、明治時代以降は、神社において神事の奉仕や神職の補佐をする役割へと変化していった。巫(かんなぎ)。
水塔婆(みずとうば)
主に関西地方で行われる。上部に五輪型の刻みを入れた経木やお盆の飾りなどを供養した後、水に流し万霊に捧げる。現在では環境に配慮し、流す事ができなくなっているため、お盆が過ぎた後にお寺が回収して炊き上げを行う場合が多い。
→経木塔婆(きょうぎとうば)
弥都波能売神(みづはのめのかみ)
『古事記』では弥都波能売神(みづはのめのかみ)、『日本書紀』では罔象女神(みつはのめのかみ)と表記する。井戸の神、灌漑用水の神として信仰されてきた。
水戸学(みとがく)
幕末、水戸藩で形成された尊王論を中核とする思想体系で、国学・史学・神道に基づいた国家意識を持ち、後の尊王攘夷運動に多大な影響を及ぼした。
妙見菩薩(みょうけんぼさつ)
北斗七星を神格化した菩薩で、北辰菩薩(ほくしんぼさつ)とも呼ばれる。開運厄除、長寿をもたらし国土を守るとされ、日本ではとくに眼病治癒を祈願する本尊として祭祀される(妙見法・北斗法)。また、良縁、安産をもたらすとも言われる。主に密教(とくに天台宗)、日蓮宗で信仰の対象となっている。
名号(みょうごう)
仏・菩薩の称号。これを唱える事により大きな功徳が得られると考えられた。
六字名号(南無阿弥陀仏/なむあみだぶつ)・九字名号(南無不可思議光如来/なむふかしぎこうにょらい)・十字名号(帰命尽十方無碍光如来/きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)などがある。
妙鉢(みょうはつ・みょうはち)
仏教、主に禅宗(曹洞宗・臨済宗)、浄土宗、天台宗で、葬儀などの際に打ち鳴らす鳴り物。シンバルのような形をした鉢(はち)を叩きながら読経する。
弥勒仏(みろくぶつ)
サンスクリット語でマイトレーヤ(maitreya)、弥勒菩薩の事。釈迦に次いで衆生を救済するため、釈迦入滅後、56億7千万年後の未来に現れると言われている。来世で仏となる事が確定しているため、菩薩でありながら仏とも呼ばれる。
無苦集滅道(むくしゅうめつどう)
仏教の教えである四諦(苦諦・集諦・滅諦・道諦)からくる真理。生きる中で感じる苦しみや煩悩も全て超越した悟りの境地を表す。苦しみから逃れようとして無理にもがく必要はないと言う教え。どれほどもがいても苦はなくならない。自分自身の心をコントロールすることで苦は苦でなくなる。
無功徳(むくどく)
達磨大師と武帝の問答より。大師は、仏教に寄与したという自負を持ち何らかの功徳を期待していた武帝に対し、善行とは功徳(ご利益)を期待して行うものではなく、見返りを求めない無心の施し、神仏への絶対的帰依の心、祈り、誓いであると説きました。
無量寿経(むりょうじゅきょう)
大乗経典で浄土三部経の一。浄土教の根本的聖典であり、法蔵菩薩が四十八の大願を成就して無量寿仏(阿弥陀仏)となり、一切衆生を救済して極楽浄土へと導くと説く。
→大無量寿経・双巻経・大経
無常観(むじょうかん)
現象世界における一切のものは、生滅变化して無常であり、はかないものだと観ずる境地。
滅罪(めつざい)
懺悔・読経・お布施などの善行によって罪悪を消滅させる事。
→懺悔滅罪(ざんげめつざい)
馬郎婦観音(めろうふかんのん)
三十三観音の一人。凡愚の衆生の心を開き、仏教の教えを諭し広めるため妙齢の美女の姿となって現れた。馬郎婦とは観音経の婦女身の事である。
→三十三観音
文殊(もんじゅ)
サンスクリット語でマンジュシュリー(maJjuzrii)、文殊菩薩の事。仏の偉大なる智慧を象徴している。普賢菩薩と共に菩薩の上位に位置し、釈迦如来の左脇士を固める。獅子の背の蓮華座に結跏趺坐し、右手に宝剣、左手に経典を持つ童子の姿で表される。主に般若経典において重要な菩薩である。
門徒(もんと)
門徒は元々「同じ宗派を信仰している人々」を指す言葉でしたが、一般的には、浄土真宗を信仰する人のことでよく用いられる。鹿児島県は浄土真宗の比率が高い為、前者の意味で使っています。
問答(もんどう)
禅宗において、師家と修行者の間で問いつ答えつして修行する事。禅の代表的な修行法の一。禅問答。教義を巡る論議や宗派の論争。質疑応答。
問法(もんぽう)
師のもとで仏法について問い学ぶこと。