【わ行】→若水(わかみず)~渡り巫女(わたりみこ)
- 若水(わかみず)
- 元旦の朝、最初に汲む水。元日の行事の使い水のことで邪気を除くとされ、浄めの水や神への供物、食事の煮炊きに用いられる。古くは、立春の早朝に宮中の主水司が天皇に奉じた水のことを指す。神聖視され、初穂水(はつほみず)、福水(ふくみず)、宝水(たからみず)、黄金水(こがねみず)と呼ばれることもある。
- 若宮(わかみや)
- 皇族の皇子(みこ・おうじ)の幼少期の呼び名。または御子神(みこがみ)を祀った神社の呼称で、各地に存在する若宮神社、若宮八幡宮(わかみやはちまんぐう)の略称。
- 和敬静寂(わけいせいじゃく)
- 茶道の心得を説く言葉。「和」とは和み調和する事、「敬」とは相手を敬う事、「静寂」とは雑音に惑わされず心静かである事を意味します。また、静寂は大乗仏教の「寂静」をも意味し、禅の根本となる「空」を意味しています。つまり「和敬静寂」とは、相手の立場に立ち、心静かに清浄であるという意味でありますが、そのためにはまず自分自身の心を見つめなおす必要があるという事です。自身と向き合うことで他者の存在を敬う心が自然に芽生えてくる事を教えています。また、字は「和敬清寂」とも書きます。
- 分霊(わけみたま)
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本社の祭神を他の神社などに祀る際、祭神の神霊を分けたものを指す。神道では、神霊は無限に分ける事が可能で、分霊しても本社の神霊に影響はなく、分霊も本霊と同じ働きをすると言われている。
分霊を他の神社に移す事を勧請(かんじょう)と言う。勧請した分霊を祀る神社を分祠(ぶんし)、分社(ぶんしゃ)、今宮(いまみや)と呼ぶ。
※当寺においても対馬より分寺(同義)されています。 - 輪袈裟(わげさ)
- 僧侶が首にかける略式法衣の一種で、袈裟を簡略化したものを輪袈裟と呼ぶ。移動や作務の時につけるのが一般的となっている。
- 和合一味(わごういちみ)
- 釈迦存命中と入滅後しばらくは、解釈の違いによる対立や争いはなかった。この時代の事を「和合一味時代」と呼ぶ。その後、様々な解釈の相違によって教義を巡る論争や対立が起こるようになり、それらはやがて各宗派へと分かれていった。しかし、時代や場所によって解釈は様々だが、教えの本旨は変わらないという意味。
- 和讃(わさん)
- 仏・祖師・教義などを和語(大和言葉・やまとことば)を用いて称える讃歌のこと。歌体は七五調形式のものが多い。
- 和上(わじょう)
- 和尚(おしょう・かしょう・わしょう)とも呼ばれる仏教の僧の敬称。本来は出家・受戒した僧が、その教えを授かる師匠(受戒の師)を指す。
- 度会氏(わたらいうじ)
- 明治初期まで伊勢神宮外宮(豊受大神宮・とようけだいじんぐう)の祠官(しかん)を世襲した氏族。内宮(伊勢皇大神宮・いせこうたいじんぐう)と争い伊勢神道(度会神道)を唱えた。
- 度会神道(わたらいしんとう)
- 伊勢神宮・外宮神職(度会氏)の間で唱えられるようになった神道説。外宮(げくう)を内宮(ないぐう)と同等であるとみなし、日本神話で天地開闢(てんちかいびゃく)に関わった天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、国常立尊(くにのとこたちのかみ)と同一神格であり、天照大御神を凌ぐ普遍的神格であると主張する。伊勢神道(いせしんとう)、外宮神道(げくうしんとう)とも呼ばれる。
- 渡り巫女(わたりみこ)
- 特定の神社に所属せず、全国各地を渡り歩き、祈祷や託宣を行い生業としていた巫女。かつては日本に多く存在していたと言われる。歩き巫女とも呼ばれる。